Cha道

Chatworkの「人」「組織」を
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「Chatwork」は深く使い込んでもらえるサービス。 様々な反応があるからワクワクする。

学生時代は自由奔放に様々なサービスをつくっていたという末竹大。コロナ禍でのインターンシップ参加、就職活動を経て、現在はChatworkのフロントエンドエンジニアとして、ユーザーに寄り添ったサービス開発に取り組む末竹の「エンジニアとしてのこだわり」について、聞きました。

■プロフィール

末竹 大
プロダクト本部 フロントエンド開発部

中学1年生の頃にプログラミングに触れ、独学でサービスをつくりあげるようになる。プログラミングが好きだったため、情報系の学部に進学するが、大学での学びだけでは満足できず、自身で様々なサービス開発に取り組む中で、ユーザーの声に耳を傾けながらサービスを開発することにおもしろさを感じるようになり、エンジニアを志す。2020年度のサマーインターンシップ参加を経て、2022年4月、Chatworkに新卒入社。

プログラミングをはじめたのは中学生のころ。動機は、数独パズルの懸賞が欲しかったから

──最初にプログラミングをはじめたのは何歳くらいの頃ですか?

たしか、中学に入ったばかりの頃だったと思います。数独パズルの懸賞プレゼントが欲しくて、どうにかして解きたいと思い、インターネットで数独を解く方法を検索していたら、数独を解くことができるプログラムがあるという情報を見つけたんです。探してみると、Excelにプログラムを書いて、数字を入れると自動的に問題が解けるというプログラムが公開されていたので、それをもとに自分で自由に使えるようにプログラムを一部書き換えて、色々な雑誌の数独を解いて、懸賞に応募していました。

──中学生から独学でプログラミングをはじめたなんてすごいですね!

不純な動機で恥ずかしいんですけど(笑)。それから、少しずつコードを書くようになりました。図書館でプログラミングの本を借りてきて、家でちょっとコードを書いてみたり、遊び感覚で少しずつ身につけていった感じですね。プログラムを書いたり、ものづくりが好きだったので、大学も情報系の学部に進学しました。

──大学時代は、どんな風に過ごされたんですか?

机上で学ぶということだけでは満足できなくて、個人的にサービスをつくったりして色々と自由奔放にやっていました。たとえば、当時は質問サイトがすごく流行っていた時期だったので、オリジナル版みたいなサービスをつくってみて、仲間内で使ってもらったりしていました。そんな中で、大学2年生の終わり頃からコロナが流行りはじめ、大学3年生の頃には自粛がはじまりました。オンラインでできることは全部オンラインでやっていこうという風潮になり、私自身もできることをどんどんやっていこうという想いから、当時所属していたサークル内で使うためのサービスを色々とつくったりしました。大学の授業や就職活動もオンラインになりましたし、世の中も変わりました。

外出自粛がはじまった頃はとにかく何でもオンラインに移行しなければいけないという状況だったので、見栄えや出来栄えといったことよりも、まずは工夫してオンラインでの取り組みに挑戦してみるということが重要でした。正解がない中で、「これをやってみたら良いんじゃないか」と思いついたことを、翌日にやってみて、必要な部分は改善していくというような、速いスピードでユーザーの声も聞きながら、アイデアを形にしていくという経験ができたことは、振り返ってみると今の自分の礎になっていると思います。

自由奔放にサービスをつくる中で、ユーザーが求めるものをつくる難しさとおもしろさを知った

──コロナ禍に、学生時代を過ごしたからこそ経験できたことってたくさんあるのかもしれませんね。

コロナによって、今までパソコンを使っていなかったような人たちがオンラインでミーティングをするようになったり、スマートフォンを持っていなかった人がスマートフォンを持つようになったり、サービスを使う人の幅がすごく広がりました。そんな中で、自由に思いついたものをつくってみて、使ってもらって、反応を見て、声を聞く…という経験ができたことは、すごく大きかったです。ユーザーの声を聞き、反応を見ながら、サービスをつくることって、すごくおもしろいなと感じました。これをきっかけに、色々な属性の幅広いユーザーを抱えるサービスに携わりたいと考えるようになりました。

──なるほど。「幅広いユーザーを抱えるプロダクト」という軸で就活をされたんですね。

はい。それで、2020年の夏にChatworkのインターンシップを受けました。エンジニア系の学生向けのインターンシップ情報がまとめられているデータベースがあって、その中にChatworkの情報が載っていたんです。

当時は、「Chatworkって聞いたことはあるけど、よくわからないな…」という感じだったのですが、インターンシッププログラムに魅力を感じたので、応募しました。当時のChatworkのインターンシップは3週間あり、講義パートと開発パートの二部構成になっていました。前半の講義パートでは、大学の授業みたいにエンジニアの方が、学生に対して色々なことを教えてくれ、そのうえで開発パートで実際にプログラミングをしてみるという流れになっています。しっかりとインプットをしたうえでアウトプットまでインターンシップの中で経験できるという内容なので、すごく大きな学びがありそうだと感じました。こんな構成のインターンシップを実施している企業は他にはないので、とても興味を持ちました。

──Chatworkのインターンシップ、受けてみてどうでしたか?

印象的だったことの1つは、面接のときのすごく和やかな雰囲気ですね。実際にChatworkで働くようになって振り返ってみると、面接のときの和やかな空気って、社内の雰囲気と同じなんです。実際、今もすごく和気あいあいとした空気の中で仕事をしていますし。その感じが言葉で言われなくても伝わってくるような面接だったと思うので、すごく良かったなと思います。

あと、学びという観点でいうと、「答えのないような問いに対する最適解をどうにか探す」というスタイルのテーマで、プログラミングの設計に取り組んだのですが、学生の頃ってそんな風に物事を考えていなかったので、多角的に考えるという経験ができたことは非常に大きな学びになりました。今つくっているコンテンツが今この場でうまくいけば良いということではなく、半年後、1年後、5年後という未来にどうあるべきか、変化し続けるにはどうすれば良いか、というようなことまで含めて考えるような内容でした。私は、学生の頃には「とにかくコンテンツをつくる」ということをやっていたので、当時の私にとってはすごく刺激的でした。

──そういえば、今年、インターンシップの運営を担当されたそうですね。学生としてインターンシップを受ける側と、Chatworkの社員として学生さんを受け入れる立場、両方を経験してみて、どんなことを感じられたかお伺いしたいなと。

自分がインターンシップに参加したとき、開発パートで悩んだり、困ったり、スムーズにいかなかったなということがすごく印象に残っていたんです。でも、自分が運営側にまわってみると、思考を深め、頭をひねって良いものを創り出すというプロセスを体験してほしいという狙いがあるので、そういう意味ではあのとき自分が悩んだことって、間違っていない悩みだったんだなと気付けたことは、答え合わせができたような感覚で、良かったですね。

「Chatwork」は、長く、深く使い込まれるユーザーとのかかわりが深いサービス

──最終的に、Chatworkへの入社の決め手になったことは、何だったのでしょうか。

就活では、一般的に名前を知られているような、幅広いユーザーを抱えるサービスを自社で持っている企業のインターンシップや選考を並行して受けました。そのうえで、どの会社に決めようかと考えたときに、自分が就職先の候補として考えていた企業、サービスのユーザーがどんなことを感じているのか、ということが気になってきて、SNS等で企業名やサービス名を検索して、ユーザーが発信しているコメントを色々と見ていたんです。

その中で、他のサービスに比べて「Chatwork」のユーザーのコメントはとても奥深くておもしろかった。コロナ禍で、「Chatwork」のユーザーが短期間で大きく増えた時期だったこともあって、長くサービスを利用している古株のユーザーから最近利用しはじめたユーザーまで、ユーザーの層がとても幅広く、コメントの内容についてもお褒めの言葉やサービスに対して課題を指摘するようなコメントもあって、様々。マニアックな使い方をしている人がいたり、古株の人が新規ユーザーの方に使い方を教えていたり。これだけ、幅広い人に使われていて、多くの人が情報を発信しているというのは、おもしろいなと感じました。

長くサービスを使っているコアなユーザーがいて、利用する中でプロダクトの情報設計や思想を汲み取っていただいていたり、細かな仕様の変更に気付いて使ってくれていたりする。「Chatwork」は、仕事中、常に利用する方も多いサービスなので、1日約8時間という長い時間使われるケースが多い。深く使い込まれるサービス、ユーザーとのかかわり方が深いサービスなんだということに気付きました。「そういうプロダクトをつくるのはきっとおもしろいだろうな」と感じたのがChatworkへの入社を決めた一番の理由ですね。

──実際、現在はChatworkに入社されてフロントエンドの開発に携わっておられますが、どうでしょうか。ユーザーの反応を感じながらつくっているというような感覚がありますか?

そうですね。「Chatwork」って、実際に開発に携わってみると、表向きにはシンプルな印象を受けていましたが、裏側はすごく複雑に機能や画面がつくり込まれていて、細々としたパーツがたくさんあるんです。それを、日々分析データ等を見ながら、UIやUXを意識しつつ、より良いものにしていくということは、想像していたよりもすごく難しいことでした。しかも、既に多くのユーザーがいて、サービスを利用されている中で、日々改善を進めていくので、細かな変更を重ねていくということが多いんです。そんな中で、自分たちが取り組んでいる様々な改善が、ユーザーに伝わって、私たち開発側に「お客様の声」としてフィードバックが返ってくる。ポジティブな反応だけでなくネガティブな反応が返ってくることもありますが、色々な反応を見ることができて、またその声が次の開発につながっていく。こういう仕事ができるのは、「Chatwork」というサービスならではかなと思いますし、すごくおもしろいですね。実際、「よくこんな細かいところに気付くな」と思うような細かな変更にも、気付いてもらえたりします。自分たちの意図まで伝わっていたりすると、うれしくてニヤニヤしてしまいます。

ユーザーにとってベストなものを提供し続けるエンジニアでありたい

──エンジニアという立場からChatworkという会社、今所属しておられる組織を見たときに良いところは、どんなところでしょうか。

Chatworkには、変化を歓迎する風土があります。「良いと思ったことは、とりあえずやってみる。もし失敗してもそれを次に活かす」ということを歓迎してもらえる組織なので、エンジニアとしては、チャレンジできる場が非常に多い環境だなと思います。

私が所属しているフロントエンド開発部のプラットフォームチームという部署なんですが、エンジニアが本当に楽しく働いているチームなんです。誰かから「これやってね」という指示がくるような組織ではなくて、チームのエンジニアが話し合って開発の優先順位を決め、それぞれが開発するテーマを決めていくというような流れでやっているんですね。課題を見つけて、改善をしてみて結果がどうだったかということを、早いスパンでチーム内でまわしているような形なので、意思決定や開発のスピードは速いと思いますし、良い意味で好き勝手にやれるというか(笑)。

そういう組織なので、日々、自分たちが良いと思うことにどんどん取り組むことができています。並行して大きなプロジェクトも動いていますが、同時により良いものにするための改善をどんどん進めています。私たちが取り組んでいる日々の開発が積み重なって、「Chatwork」というサービスが本当にユーザーと開発者にとって使いやすく、つくりやすいものになるように色々なことを行っていて、そういう意味では本当、自由に、おもしろい仕事をさせてもらっているなと思います。

──最後に、エンジニアとしての今後のビジョン、目標を教えてください。

やはり、ユーザーの立場、視点を一番に考えるエンジニアでありたいです。日々エンジニアリングをやっていると、コードを書くことが楽しくなってきたり、自分たちが良いと思い込んでいるものをどうしてもつくりたくなってしまったりもします。自分も振り返れば、そういう部分があったのではないかと思うんですけれども、やっぱり一番大切なことは、ユーザーが使いやすいものをつくるということなので、誰よりもユーザーにとって良いプロダクトをつくることができるエンジニアを目指すということが、私の究極の目標かなと思っています。

撮影場所:東京オフィス(WeWork 日比谷FORT TOWER)