Cha道

Chatworkの「人」「組織」を
伝えるメディア

20分の商談の先には、 働き方の未来がある。

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アパレル専門店のAOKIから不動産投資会社の営業を経て、Chatworkのインサイドセールスへ。宮本千聖は自らの仕事の根っ子を、「自分とのコミュニケーションを通じて、周りの人を少しでも笑顔にすること」と話してくれました。
販売の仕事での経験が、今にどのように活きているのか?
そして、インサイドセールスとして、自身の存在意義をどこに見出しているのか?
色々な感情を素直に出しながら、丁寧に語ってくれました。

■プロフィール

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セールス部インサイドセールスチーム
宮本 千聖

福井県出身。2015年に大学を卒業し、アパレル専門店のAOKIに入社。福井県の店舗に配属になり、新入社員のトレーナー、レディース部門のエリアマネージャー、副店長などを務める。不動産投資会社での営業を経て、2020年5月にChatworkにジョイン。インサイドセールスとして、顧客との最初の接点を担っている。プライベートでは、韓国ドラマにハマりすぎて、韓国語の勉強を始めている。

アメリカでの「人」に対する原体験

――どのような学生時代を送りましたか?

地元は福井県です。外の世界を知りたくて大学は京都に通いました。法学部に籍を置いていたのですが、母が語学の教師だったこともあり、海外への憧れを漠然と持っていました。そこで、アルバイトでお金を貯めて、アメリカのシカゴへホームステイ。ステイ先は、母の知り合いのツテをたどって探しました。

そのホームステイの時に、人としての温かみに多く触れたことが、一つの原体験になっています。言葉が通じなくても、困ったときには誰かが助けてくれたり、怖そうな見てくれの人が実は優しかったり。アメリカでは人と接するたびに、心が通って幸せな気持ちになれたんです。日本にいたときは、閉じていた自分が少しずつ開かれていくような感覚も味わえました。「周りの人を気遣い、コミュニケーションの中でポジティブな気持ちを与える人になりたい」と思って、就職活動では接客の仕事を選びました。

新人の指導で気付いた、心をさらけ出すことの大切さ

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――最初に入社した会社はどちらですか?そこで印象に残っている出来事は?

入社したのは、アパレル専門店のAOKIです。「名前を聞いたことがある」くらいの印象でしたが、社員の方とお会いすると皆さんが自社の商品に誇りを持っていました。「ウチのスーツの品質はNo.1だ!」と誰もが目を輝かせて言っていたのが、今でも印象に残っています。そんな環境に身を置きながら、お客様ともポジティブに接していきたい。そう考えて、接客業の中でもAOKIを選びました。

配属は、地元の福井の店舗です。接客に加えて、商品の陳列やレイアウトの変更などを担当しました。2年目には新卒社員研修のトレーナーも任されたのですが、ここで一つの転機が訪れます。その研修は4泊5日の合宿形式で行われました。新人は5人ずつのチームに分かれて参加し、それぞれのトレーナーの指導を通じて、社会人としてのマインドを持ってもらうことが目的です。

――具体的にはどのような研修でトレーナーを務めたのでしょうか?

毎日、難度の高い課題を与えて、その達成のサポートや叱咤激励を行うのがトレーナーの役割。正直、2年目の私には、新人に教えられるような経験もノウハウもありません。にもかかわらず、厳しいことも伝えなければならない。自分の言葉は新人には響いておらず、話を聞いてくれない人もいたほど。このままでは研修は進みません。

ラチがあかないので、半ば開き直って、トレーナーとしてカッコつけるのをやめ、自分をさらけ出しました。「私も去年までは新人だったの。だからみんなに何かを教えられるほどの知識も経験も無い。ごめんね。先輩ではなく、みんなと同じ目線で一緒になって研修に取り組みます。だから、ダメなところがあったら遠慮無く言ってね」。そこからですね。チームに一体感が生まれて、課題を次々とこなせるようになったのは。ああ、リーダーって、メンバーを素直に頼ってもいいんだな、目の前の人には心の中を正直に見せるのが大事なんだな、と、そのときに気付きましたね。

60歳の女性パート社員が疲弊するのを見て、腹をくくりました

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――AOKIでの3年目以降は、どのような仕事をしていましたか?

その後、福井県内全域のレディース商品の責任者を務めたのですが、ここでも一つの印象深い出来事がありました。3月〜4月の年度の変わり目の繁忙期にて、女性の販売スタッフの負担が非常に大きいことに気付きました。60歳にもなるパートさんが休憩も取れずにずっと接客をしている。他の女性メンバーもいっぱいいっぱいの状態。会話をしてみると、全員の口から悲痛の声が上がってきました。その一つひとつの声を聞くと、何とかしなければならないと考える様になりました。

なぜ、そんなことが起こってるの?と周囲を観察してみると、男性社員がヘルプに行ってないんですね。彼らはレディースの商品知識を十分に持っていないし、知識からくる自信が足りないという事がわかりました。売るのが自分たちの仕事じゃないと思っている。これはもう、責任者の自分が何とかするしかない。腹を決めました。

――具体的には、どのように改善を図りましたか?

男性社員にヒアリングを行って原因を探り、レディースの商品と接客の勉強会を開催しました。加えて、マンツーマンで接客のロールプレイングを行い、不安を解消してもらいました。単にノウハウだけ教えてもなかなか人は動かないので、実際の店頭では直接フォローするケースも多かったですね。あのときは私も必死でしたから、むちゃくちゃ動き回っていました(笑)。

すると、徐々にですが、興味を持ってくれて、接客もきちんとできるようになってきた。ある40代の男性店長は「このスカート可愛いよね!」と言ってくれるようになったし、20代の男性スタッフは「困ったことがあったら何でも声掛けてください」と女性スタッフを気遣うように。そこから職場の雰囲気ががらりと変わりましたね。年配の女性パートスタッフさんに笑顔が戻ってきたのは、嬉しかったなぁ。このときに気付いたんですよね。「自分の周りの人たちが、楽しそうに仕事をするのが、私にとっての幸せ」だということに。「周りにポジティブな影響を与える人になりたい」という就職活動での想いが実現できたんです。

小さな職場で感じた、この国への問題意識

――結局、AOKIには何年在籍したのですか?

AOKIでは4年間を過ごしました。そして、営業としてのさらなる成長を求めて、東京の中小企業の不動産投資会社に転職しました。小売業ではどうしても「待ち」の姿勢になるので、自分から顧客にアプローチする「攻め」の営業を経験することで、自分の仕事の幅を拡げたかったのです。どうせやるなら、最も厳しい環境に自分を置いてみようと思って、ハードな新規営業の仕事を選びました。

1日に300件、富裕層に電話を掛けて「ウチの物件に投資しませんか?」と売り込む仕事です。それだけアプローチしても、週に1件アポイントが取れればよいくらいで、過酷な業務だったのですが、苦にはならなかったですね。自分を信じてやりきれば、必ず結果に繋がる仕事ですし、周りの先輩たちもフォローしてくれたので、業績は順調に積み上げていました。

――すごいですね。全く違う仕事なのに、よく順応できましたね。

ただ、業務の進め方には、少しもどかしさを感じていました。不動産業界特有の慣習もあり、職場のコミュニケーションが全てアナログなんですよ。メールもあまり使わない環境で、やりとりは全て口頭と紙ベース。もちろん、Chatworkのようなツールも使っていないので(笑)、伝達事項に漏れがあったり、組織間の連携がうまくできなかったり。業務効率があまり良くないんですよ。

やっぱり職場のコミュニケーションにもどかしさを感じてしまうと、楽しく仕事ができないですし、メンバー同士が成長しあうのも難しい。こういう環境がおそらく日本中にはたくさんあるんだろうな、とふと想像したときに問題意識が芽生えたのです。そして、自分にも何かできることがないか、、、と悶々としていたときに出会ったのが、Chatworkでした。

Chatworkのセールスは、売ることが仕事ではない

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――入社してどのような仕事を任されましたか?

2020年5月の入社時から、インサイドセールスを担当しています。Chatworkの導入資料をダウンロードいただいたお客様に、お電話で利用を勧めるのが仕事です。新型コロナウイルスの感染拡大によって、東京都に緊急事態宣言が出された直後のタイミングでしたので、リモートワークに注目が集まっていました。お客様からの問い合わせ件数が急増していて、ここまで世の中に必要とされる商材があるのか、と入社当初はビックリしていましたね(笑)。

――具体的にはどのように仕事を進めていますか?

お客様との最初の接点を担うのが私の役割で、1日10~15件、電話でのやりとりを行います。1件当たりの時間は15~20分です。資料をダウンロードいただいているとはいえ、「Chatworkを使ってください!」と伝えてもご契約いただけるわけではありません。お客様のほとんどは中小企業ということもあり、ビジネスチャットどころか、デジタルツールの使用経験が少ないからです。

そのような商談の環境において、私がもっとも大切にしているのは、お客様の社内でのコミュニケーションや業務上の「潜在的な課題」に気付いてもらうこと。社員同士のやりとりがうまくできないシーンは無いのか?業務において生産性の上がらない工程は無いのか?接客や営業などの現場で新型コロナウイルスへの対策はどのように進んでいるのか?といった、仮説を考えながら、会話を進めていきます。こちらから無理に押し付けるのではなく、お客様の方で「課題に気付いていただく」ことが重要です。そして、その解決策としてChatworkを紹介することで、商談をよりスムーズに進めることができます。

課題に気づいてもらい、解決策を一緒に考える

――何か商談の事例はありますか?

あるメーカーの工場のお客様との会話では、「設計スタッフが近くにいれば話が早いんだけど」という話が出てきました。そこで私は「工場と設計の現場が離れていることで、やりとりに苦労されているのでは?」と仮説を立てて、お客様にお話しすると「そうなんですよ!その間でよく齟齬が出るんですよ」と気付いてもらえたことがあります。また、「ウチの仕事はほんとアナログで」とおっしゃる方が多いのですが、「部署間のやりとりはどうしていますか?」「仕事の引き継ぎはノートでやっているのですか?」という疑問をお話しすると、「実はずっと困ってるんですよね、、」と言ってくださる。そして、その課題を一緒に解決していきましょう!というスタンスをお伝えしながら、Chatworkでの解決手法をご提案する。そのような商談の流れを大事にしています。

お客様の発する全ての言葉にヒントが詰まっているので、全身全霊で耳を傾けています。相手のお顔が見えないので、声色や発言と発言の間(ま)から、感情をくみ取るのも重要だと思いますね。「あれ、不審がられているかも?」と感じたときには、自己開示をして場を和ませることもあります。AOKIや前職の不動産投資会社での営業経験がそのまま活きていますね。

20分の商談の先には、膨大なその会社の労働時間がある

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――入社して約半年ですが、その間での学んだことや気付きはありますか?

この仕事を始めて、世の中には色々な会社があり、会社ごとに異なった働き方の課題を持っていることがよく分かりました。それらに触れることによって、自分自身の人間の幅は拡がったと思いますね。

同時に、中小企業のお客様の一人ひとりと向き合って、その課題を解決することの意義も感じています。働く時間は長いじゃないですか。その時間を楽しくスマートに過ごせるようになるための、「最初のきっかけ」をつくる。それが私の役割だと思っています。たった20分の接点かもしれないけれど、その先には従業員の皆さんの膨大な労働時間があります。私とのお電話の結果が、その時間が楽しくなるのか、もしくは、辛いものになるのかを左右する。そこに自分自身の存在意義と仕事のやりがいを強く感じています。

――これまでに経験した他の仕事との違いは、どこでしょうか?

前職や前々職での仕事は、あくまで目の前のお客様を幸せにするものでした。一方で、Chatworkの仕事は、目の前の人に加えて、その向こうにいる多くの人たちも幸せにできる。メールと電話とFAXでコミュニケーションをしている会社様に、Chatworkを使っていただけると職場が劇的に変わるんですよ。やりとりがチャットに残るので、抜けやモレが無くなって気持ち良く仕事ができるようになる。また、場所が離れていても言いたいことを言えるので、ストレスが減ってイキイキとした職場にもなります。そのような事例はたくさんあります。

――Chatworkという会社で、今後、実現していきたいことは?

Chatworkの会社の中も、言いたいことを言えて、風通しが良いですよ。でないと、お客様に自社の商品を勧められないじゃないですか(笑)。他部署と密に連携していますし、新しい施策を思いついたらすぐに提案ができる。導入後の成果をカスタマーサクセスチームからフィードバックしてもらい、セールスの手法に活かしたり、逆にセールスで得られたお客様の生声を、マーケティングチームに伝えて販売促進に活かしたり。情報がぐるぐる回転しながら社内に行き渡り、それぞれの部署の仕事が進化していく。そして、Chatworkが市場に浸透していき、この国の働き方がもっと楽しく創造的なものに変わっていくはず!その渦の中に身を置けているのは非常に刺激的ですし、このタイミングでジョインして良かった、と心底感じています。これからが本当に楽しみです。