Cha道

Chatworkの「人」「組織」を
伝えるメディア

社会的インフラとなったChatworkをさらに改善するため、私たちは開発組織を前に進める。

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プロダクトオーナーの藤井善隆とスクラムマスターの粕谷大輔は、プロダクト本部を支える重要なメンバーたちです。かねてからの友人だった2人は、Chatworkでともに働き、プロダクトや開発組織をより良い状態にするために日々の取り組みを続けています。
入社のきっかけや携わるプロジェクト、インターンシップにかける想い、そして今後の目標などを語ってもらいました。

■プロフィール

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プロダクト本部プロダクト基盤開発部
藤井 善隆

2018年、コアテクノロジー開発部へジョイン。入社後はScala製プロダクトのメンテナンス業務に従事した他、Chatwork初となるサマーインターンシップの立ち上げも行う。現在はレガシーシステムのリライトプロジェクトにおけるスクラムチームのプロダクトオーナーに従事する。山を愛し、山とともにエンジニアリングに向き合う方法を模索中。

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プロダクト本部 プロダクト基盤開発部
粕谷 大輔

SIer、ソーシャルゲーム開発を経て、開発者向けSaaSでアプリケーションエンジニアからディレクターまでを務める。アジャイル・スクラムやプロジェクトファシリテーションに強みを持ち、組織全体の開発プロセス改善にも貢献してきた。2021年にChatworkへジョインし、リライトプロジェクトにおけるアジャイル推進や、サマーインターンシップに従事する。

Chatworkならばスキルを活かしてチャレンジできる

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――まずは、Chatworkに入社したきっかけを教えてください。

藤井:Chatworkに興味を持ち始めたのは、Scala関連のイベントでこの会社のことを見聞きしていたことが大きいです。Chatworkの発表内容から、技術的に難易度の高いチャレンジをしている印象がありました。前職時代に転職を考えたタイミングで、そのことを思い出したり、Chatworkの社員と話をしたりして、この会社で働いてみたいと思い入社を決めました。入社してから配属された大阪のオフィス*に足を運ぶと、フレンドリーな人ばかりで、すごく温かく受け入れてもらえました。それから東京のオフィスに行ったときも、普段からオンラインでやりとりしているメンバーたちが非常に歓迎してくれて。今も変わらないその雰囲気はChatworkという企業のすごく良いところですね。

*…藤井・粕谷はいずれも大阪オフィスに勤務しています。

――粕谷さんもお願いします。

粕谷:前職では1つのプロダクトに6年ほど携わっており、後半の3年くらいはディレクターとして開発チームの取りまとめをしていました。チームにスクラムを導入したり、そこから拡張して会社全体のスクラム導入の支援をしたり。当時から「マネジメントって、本当に面白いな」と感じていました。メンバーが開発しやすい環境を整えて、開発のレバレッジを効かせる。1人ではできない仕事を、どうやってみんなで実現するかを考えるのが好きです。
当時は約10名のチームをマネジメントしていましたが、スキルを伸ばすためにもっと規模の大きなマネジメントに挑戦したいと考えるようになりました。ちょうどそのタイミングで、藤井さんがTwitterでChatworkのエンジニアリングマネージャーを募集している旨の投稿をしていて。自分のやりたいことと一致していると感じて、カジュアル面談をお願いしました。

藤井:連絡してもらって、嬉しかったです。

粕谷:あのときは、お世話になりました(笑)。

藤井:粕谷さんが前職でエンジニア組織のマネジメントに尽力していることを知っていたので、Chatworkが求める人物像と粕谷さんがマッチするのはわかっていました。だから入社が決まったときは「やった。粕谷さんがChatworkに来た!」と、めちゃくちゃ嬉しくて(笑)。この先絶対に、開発組織がさらに良くなると思いましたね。

リライトプロジェクトによりChatworkをさらに良いプロダクトへ

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――お2人はChatworkのリライトプロジェクトに携わっているそうですが、概要を教えてください。

藤井:Chatworkがサービスを開始してから10年以上が経ちます。システムに技術的負債が残されており、解消のための取り組みがこれまで何回か続けられてきました。最初に実施されたのは、2015年にスタートしたChatworkのシステム全体のリプレイスプロジェクトです。しかし、このプロジェクトはうまくいきませんでした。
その後、2016年にメッセージ機能の部分だけを対象としたリプレイスが行われました。このプロジェクトはうまくいきましたが、他の大部分の機能に関してはまだアーキテクチャ変更ができていない状態です。そこで、私たちが取り組むリライトプロジェクトでは、今後の事業計画に合わせてプロダクトと組織を成長させるために、システム全体の刷新を目指しています。

――藤井さんと粕谷さんの役割をお聞かせください。

藤井:2年半ほど前の立ち上げから、ずっとプロジェクトをリードするような役割をしています。最初の2年くらいは、現状分析や将来的なビジョンの考案、仮説検証などをしました。今年の4月くらいから、プロジェクトチームを3チーム組成して開発を本格化しています。私自身はさまざまな役割を担いつつ他のメンバーにマネジメントのタスクを移譲し、現在は1チームのプロダクトオーナーとして関わっています。

粕谷:今は3チームがそれぞれスクラム開発で動いています。ChatworkではScrum@Scaleという大規模スクラムのフレームワークを使っており、もともと藤井さんが導入していたものを私が引き取りました。組織全体を理想的な状態にしていくのが私の仕事です。各チームにスクラムマスターとして入ったり、プロジェクト全体の制度設計をしたりと試行錯誤しながら、プロジェクトの開発プロセスを整えています。

――プロジェクトを進めるうえで大変なところはありますか?

藤井:Chatworkはもはや社会的なインフラになっているため、パフォーマンスや可用性などユーザーから求められる非機能要件がとてもハードなんです。つまり、リライトする際にも、何か機能を追加する際にも、その非機能要件を常に担保する必要があります。

粕谷:アジャイルでの開発は、基本的になるべく小さく失敗しながら学習していくものですが、Chatworkの場合は非機能要件がハードだからこそ、失敗できる領域が少ないです。アジャイルはプロジェクトを経験主義的に進めるのが一般的ですが、Chatworkは計画主義的にやらざるを得ないところがあります。きっちり計画する部分と経験しながらやる部分のバランスを取ることが難しいですね。

――Chatworkが多くの方々に利用してもらえるようになったからこその大変さですね。

藤井:そう思います。もちろん大変さもありますが、それと同じくらいにやりがいも大きいです。Chatworkの開発組織の組成においては、逆コンウェイ戦略を採用しています。
「システム設計は組織構造を反映させたものになる」というのがコンウェイの法則ですが、逆コンウェイはそれを応用して「目指すアーキテクチャに適した組織を組成する」というやり方です。「こうすれば、より適した開発組織になるはず」と構想してチームを組成し、動き出した後に、その仮説が上手くハマると本当に嬉しいです。

粕谷:規模の大きい開発組織にスクラムを導入してスケールさせていくなかで、この経験は本当に意義のあることだと感じています。今まで勉強してきた知識を総動員して、自分の引き出しを全部開けながら仕事をしている感じで、やりがいをすごく感じています。実際に組織運営をしていると、スクラムはとてもよくできたフレームワークだとあらためて思いますね。

インターンシップ参加者に、チーム開発の魅力や楽しさを知ってほしい

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――藤井さんと粕谷さんは、インターンシップの運営にも携わっていると伺っています。

藤井:もともと、サマーインターンシップの立ち上げに私が携わっていました。Chatworkに入社してから数か月ほどが経った頃、CTOの春日さんから「今後、メンバーをさらに増員していきたい」という話があり、具体的な増員計画も共有してもらいました。

その目標を達成するには、中途採用だけではなく新卒採用にも取り組む必要があると感じました。しかし、当時のChatworkには新卒採用のノウハウがなく、人事担当も1名という状態。そこで私は、前職でもインターンシップの運営に携わっていたため、その経験を活かせば新卒の学生を採用できると思い、サマーインターンシップを提案しました。

粕谷:実は当時、私は業務委託でChatworkのアドバイザーをしていたため、藤井さんがインターンシップについて相談してくれました。すごく良い試みだと思いましたね。

――カリキュラムづくりで意識されたことを教えてください。

藤井:学生がエンジニアのインターンシップに加わる場合、チーム開発をするのではなく特定のタスクを割り振られて取り組むことが多いと思います。しかしChatworkのインターンシップでは、必ずチーム開発を経験してもらうことが大きな特徴です。
それから、Chatworkには優秀なエンジニアがたくさんいるので、すごい人たちと一緒に働ける点をアピールするようにしました。インターンシップを講義パートと実務パートに分けているんですが、講義パートではChatworkのエンジニアが技術について教えます。例えばテックリードの加藤潤一さんがドメイン駆動設計について話す講義があるのですが、めちゃくちゃ豪華ですよ。インターンの学生にも強いインパクトを与える内容でした。

――粕谷さんも立ち上げの相談を受けていたとのことですが、インターンシップについての考えをお聞かせください。

粕谷:前職は業界内でもインターンシップに力を入れていることで有名で、私はインターンシップの実行委員長を担っていました。そのときに、新卒が会社の文化を作ると強く感じました。それに、インターンシップをきっかけに入社してくれる方もいますし、仮に入社しなくても次に転職するときの候補になる。優秀な人材の確保につながるため企業側にも利点が大きいんです。
そして、今年は私もChatworkのインターンシップ運営に関わりましたが、社員のみんなが全力で取り組んでいることがすごいなと思いました。インターンシップで入ってきた人たちが次世代のChatworkの文化を築いてくれるのが、とても楽しみです。

――これまでのインターンシップで印象に残るエピソードはありますか?

藤井:最初の面接で得意不得意を聞いたときに「アイデアを出すのが苦手です」と言っていた学生がいました。ですが、この人がインターンシップを経験してすごく前向きになり、カリキュラムの終盤では積極的にアイデアを出してくれるようになりました。
他にも、面接のときに「チームをまとめるのが上手そうだ」と感じた学生が、実際にバッチリまとめてくれていたのも印象に残っています。面接の印象から良い意味で化けたり、見込んだ通りにハマったりするのが、チーム開発らしい生もの感があって面白いです。

粕谷:Chatworkのインターンシップでは、2週間の開発カリキュラムを用意し、1週間ごとのスクラムのスプリントを設定して、プランニングから振り返りまでを経験してもらいます。1度失敗を経験して、次のスプリントでそこを改善するような設計です。このときに、2週目はこちらの想像を越えて成長する人が多いです。「こんなに伸びたの?」という驚きがあります。

プロジェクトを成功させ、さらなる高みを目指したい

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――最後に今後の目標を教えてください。

藤井:リライトプロジェクトは着実に形になってきていますが、今後は開発組織としてさらに高いレベルに到達したいと思っています。プロダクト開発本部全員の力を合わせて、理想形に早めにたどり着きたい。より良いプロダクトになったChatworkで、さらに大きな価値を世の中に提供したいです。
それから、私自身は別のプロジェクトにも挑戦したいです。ChatworkはIR情報の中長期方針で、「2025年以降、中小企業市場における圧倒的なシェアを背景に、あらゆるビジネスの起点となるビジネス版スーパーアプリとしてプラットフォーム化していく」と発表しています。そのためのプロジェクトや開発組織の立ち上げ、プロダクトの開発などに近い将来携わっていけたらいいなと考えています。

粕谷:私は規模の大きな開発組織のマネジメントがやりたいと思ってChatworkに入社し、今まさにリライトプロジェクトでそれをやっています。プロジェクトの成功と個人の自己実現がちょうどいい感じにリンクしているんですよね。自分のキャリアにとってすごく良い環境だと感じています。だからこそ、今は目の前のプロジェクトを頑張って成功させたいです。