就業体験を通じて、企業や業務への理解を深めることができるインターンシップ。学生にとって社会のことを学ぶ絶好の機会であり、インターンシップで働いた企業にそのまま就職を決めるというケースも非常に多くあります。
Chatworkで現在サーバーサイドエンジニアとして働く工藤 寛樹さんもそうでした。工藤さんは2019年の夏に開催されたChatwork初の『サマーインターンシップ'19in大阪』に参加。そこでの業務内容や共に働く仲間たちに魅力を感じ、Chatworkへの就職を決めたのです。このインタビューでは、工藤さんがエンジニアを志した経緯やインターンシップでの取り組み、そして今後インターンシップに参加する方へのメッセージなどを聞きました。
■プロフィール
プロダクト本部 サーバーサイド開発部(Scala)
工藤 寛樹
高専時代からプログラミングに触れ、各種言語の基礎知識を学ぶ。大学に3年次編入し修士課程修了まで機械学習に取り組む。『サマーインターンシップ'19in大阪』に参加したことをきっかけにChatworkへ入社。サーバーサイドエンジニアとして、Chatworkと他のサービスとの連携を強化するための機能開発を担う。
充実したカリキュラムに惹かれインターンシップに参加
――工藤さんがエンジニアを目指した経緯を教えてください。
プログラミングに初めて触れたのは高専2年生のときです。C言語やJava、HTML、CSSなどの基礎知識を授業で学びました。高専で5年間学んだ後は、大学に3年次編入して、修士課程修了まで機械学習に取り組みました。そのときに用いていた言語はPythonです。風化の現象を機械学習による画像処理で表現するというテーマを扱っていました。
――どのようなタイプの学生でしたか?
昔から、何かひとつのことに熱中したら、すごくのめり込んでひたすら腕を磨くタイプです。大学時代のエピソードを話すと、競技かるたのサークルに入っていたのですが、最初の1年間はほぼ全ての練習会に参加して、さらに地域の練習会にも参加していました。1年間で大会に2回入賞して2段まで昇段することができました。
――1年で2段とは相当の打ち込み方ですね!
思い返すと、当時は相当にのめり込んでいましたね(笑)。この凝り性な性格がエンジニアの業務にも生きています。高専時代から修士課程修了まで、9年間にわたりプログラミングに携わったので、将来もエンジニアとして働こうと思っていました。
――数多くの企業のなかから、Chatworkのインターンシップを選んだ理由を教えてください。
カリキュラムがすごく魅力的だったからです。インターンシップ先を探すとき、企業の規模やネームバリューなどをあまり重視せず、主にインターンシップのカリキュラムや条件を見て探していました。自分はそれまでエンジニアとしてアルバイトをしたこともなく、実際の企業ではどのような流れで開発が進むのか全くわかりませんでした。インターンシップでリアルな働き方を知りたいという気持ちが強かったです。
Chatworkのインターンシップ*では、前半に講義パートがあり、後半に講義内容を活かした実務パートが用意されていました。他の企業では珍しい講義パートを設けていることや、実務パートも充分な期間が設定されている点に惹かれました。それから、当時のインターンシップはコロナ禍の前だったこともありオフラインだったのですが、参加する際の旅費や宿泊費を負担してくれたりなど、金銭面でのサポートが手厚いのもChatworkに決めた理由のひとつでした。
*…エンジニアのインターンシップは講義パート(5日間)と実務パート(10日間)に分かれており、実務パートでは給料が発生します。
インターンシップで知ったチーム開発の面白さ
――インターンシップで印象的だったことや学びになったことを教えてください。
前半の講義パートは、Chatworkが使用している技術やプログラムの実装の話だけではなく、設計手法についても講義をしてくれたのが印象的です。特にすごかったのは、テックリードの加藤潤一さん(https://chado.chatwork.com/entry/2021/02/02/100000)によるドメイン駆動設計(Domain-Driven Design、DDD)の講義です。
内容がとにかく充実していて、宿泊先のホテルに帰ってからも「こんなにすごい人がいる会社で、自分はやっていけるのかな」と心配になるほどでした(笑)。丸1日かけてドメイン駆動設計の知識を徹底的に叩き込んでくれて、今振り返ってみてもレベルの高い内容だったと感じます。
実務パートでは、チーム開発を経験できたのが大きいです。『サマーインターンシップ'19in大阪』の参加者7人でサーバーサイドエンジニアのチームを組み、掲示板サービスに機能を追加する課題に取り組みました。1週目に上手くいかなかったことを振り返り、2週目で改善していくというプロセスでした。
――1週目にはどのような課題が生じましたか?
最初は、インターンシップのメンバー同士でコミュニケーションをうまく取れず、意見が思うように伝わらなかったり、議論があちこちに発散したり、そもそも意見が出てこないことがありました。1週目にレビューを受け、振り返りパートを経て2チームに分けてコミュニケーションのパスを減らしたり、ホワイトボードやドキュメントツールを活用したりという改善策を試したところ、開発体制が良くなった手ごたえがありました。チーム開発や業務改善の面白さをインターンシップで体験したことで、エンジニアとしての働き方を具体的にイメージできるようになりました。
――インターンシップ中に感じたChatworkの印象についてお聞かせください。
Chatworkのコーポレートミッションである「働くをもっと楽しく、創造的に」を社内の全員が実践していると感じました。みんながChatworkというプロダクトを愛していて、事業を成長させるために前向きに仕事に取り組んでいます。
それに、良い意味での“ゆるさ”があります。ラフな格好の人が多いですし、Chatworkはフレックスタイム制(コアタイムは10:00-16:00)を導入しているので、出社時間も退社時間も個人の裁量に委ねられています。やることはしっかりやるけれども、ルールで縛る必要がないところは縛らないという社風です。
素晴らしいミッションや理念を掲げていても、社内で実践できている会社はそれほど多くないイメージがありました。その点、Chatworkはミッションを体現する働き方をしているメンバーが多く、とても好印象でした。インターンシップが終わった時点でChatworkへの志望度は非常に高かったです。
インターンシップは修士課程1年の夏だったので、就職活動はまだまだ先でしたが、Chatworkを第一志望として考えていました。その後、本格的に就職活動がスタートした時点で内定をすでにもらっており、他の企業も試しに受けてはみたものの、初志の通りChatworkへの入社を決めました。
――インターンシップのときと入社後でChatworkの印象は変わりましたか?
予想していた以上に、社員を手厚くサポートしてくれます。たとえば、定期的に人事と1on1をする機会があり、働き方や今後のキャリアなどを相談できます。それから、先輩社員が人柄の良い方ばかりなのに驚きました。たとえ私のような年下の社員の意見だとしても、みんなが傾聴してくれます。エンジニアとして対等に接してくれるので、私もさらに意見を言いやすくなる好循環が生まれています。
「すごい」よりも「ありがとう」と言われるエンジニアに
――Chatwork入社後の担当業務を教えてください。
サーバーサイドエンジニアとして、Chatworkと他のサービスとの連携を強化するための機能開発を行っています。2021年にリリースしたものでは、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」との連携のためのAPIを新しく開発しました。この連携プロジェクトを経験したことにより、エンジニアとして大きく成長できました。
私がChatworkの開発現場に配属された2021年5月からプロジェクトが発足し、新しいチームが組成されました。機能の設計や実装を担うだけではなく、チームビルディングの経験もできたため、相当に幅広い知識が身につきました。
――Chatworkのエンジニアたちと一緒に働いて感じたことはありますか?
社内のメンバーは優秀な方ばかりだと思います。すでにレベルが高いのに「現状維持でいい」という類のことは誰も言わず、常に何かしら改善しようとしています。仕事が属人的にならないように、ドキュメントを積極的に残したり、再現性を持たせるための仕組みを作ったりしている人もいます。単に機能を開発するだけではなく、組織全体のためにみんなが行動しており、私自身も仕事との向き合い方について多くのことを学びました。
――工藤さんは今後どのようなエンジニアになりたいですか?
今はまだ明確なキャリアのビジョンはないのですが、目の前にチャンスがあるならば積極的に手を挙げてチャレンジしたいです。直近では、2022年4月に入社する新卒社員のオンボーディング担当に立候補しました。自分自身の経験を活かして、新卒の人たちの力になれるように頑張ります。
それから、「すごい」よりも「ありがとう」と言われるエンジニアになりたいです。先ほど述べた、ドキュメント作成や再現性の向上に取り組んでいるメンバーのように、技術力が優れているだけではなく、一緒に働いている人たちを支えられるような存在を目指しています。
ぜひインターンシップに参加して、Chatworkの働き方を体験してほしい
――Chatworkというプロダクトの開発に携わる魅力をどのように捉えていますか?
Chatworkはユーザー数が非常に多いことに加えて、デジタルネイティブではない方やIT系以外の業種の方にも広くご利用いただいています。だからこそChatworkの機能を開発する際には、ITに強くない人でも使いやすいように知恵を絞ったり、工夫したりすることが多く、そこが面白さややりがいにつながっています。ITに強い人をターゲットにしたツールとはまた違った、開発の楽しさがありますね。
――それでは最後に、Chatworkのインターンシップを検討している方へメッセージをお願いします。
Chatworkのインターンシップでは、過去にインターンシップに参加した人がメンターなどの役割を担っています。インターンシップ生の気持ちがわかるメンバーが運営にいることで、カリキュラムの工夫や期間中のフォローも的確にできていると思います。年齢が近い新卒社員などがおり、何かわからないことがあっても気軽に聞ける環境なので、ぜひ安心して参加してください。
それから、Chatworkのインターンシップの魅力は、エンジニアの働き方そのものを体験できることです。インターンシップで経験した開発の流れは、入社後の働き方とほとんどギャップがありません。業務の楽しいところだけではなく、自分たちのダメだった部分を改善するところまで体験できるため、非常に価値のあるインターンシップだと感じます。
学生はなかなか、エンジニアの会社内でのリアルな働き方や開発の流れを知る機会がありません。ですが、Chatworkではそれを体験し、垣間見ることができます。この経験は、その後のエンジニアとしてのキャリアにも大きくプラスになるはずです。Chatworkに興味のある方はもちろん、そうでなくてもチーム開発を経験したい方は、ぜひ参加してみてください。講義も非常に充実していますし、きっと良い経験になるはずです。