Cha道

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受注単価が30億円から500円に。 そこで初めて感じた、セールスとしての喜び。

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新卒では年商数兆円規模の大手企業に入社。

大規模システムの営業として30億円の受注を果たしましたが、その直後にChatworkへと転職。まだ入社3年目だった田端 治紀は、仕事や環境に何を求めていたのか。

そして、Chatworkでセールスという役割を全うする中で、何を実現しようとしているのか。

これまでの転機となった出来事を丁寧に振り返りながら、自分の言葉で語ってくれました。

■プロフィール

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ビジネス本部 セールス・マーケティングユニット
アカウントセールス部 フィールドセールスチーム

田端 治紀

石川県金沢市出身。神戸大学経済学部を卒業後、2017年4月に大手SIerに入社。公的研究機関向けのシステムの営業職として勤務。リードタイムの長い大規模案件を中心に担当し、約30億円の大規模システムを受注。2020年1月、Chatworkのインサイドセールスチームにジョイン。現在は、3名のユニットチームのリーダーを務めている。

偏差値と大企業のブランドで、進路を選択。後の後悔へとつながった

――いま、新卒4年目の世代になりますが、学生時代に打ち込んだことは?

出身は金沢です。大学はできるだけ偏差値の高いところを単純に目指していて、神戸大学に進学しました。「この大学に入りたい!」「この勉強がしたい!」といった意志はなかったです。ただ、入学後はサッカーに打ち込みました。ポジションはボランチで、チーム全体の動きを見ながら、指示を出すのが好きでした。あるリーグ戦で優勝したのですが、チームで大きなことを成し遂げたときにはとても嬉しかったですね。

――卒業後、就職した会社とその理由を教えてください。

最初に就職したのは、日系大手のSIerでした。その理由は、漠然と大企業のステイタスと安定性が得たいと考えていたから。いま振り返ってみると進路を選ぶ際に、「偏差値」だとか、「企業規模やブランド」といった一般的な基準で判断してきました。そして、この選択が大きな後悔をもたらすことになります。

2017年4月にその会社に入社して、営業職としてのキャリアをスタート。医療系の公的研究機関向けに大規模システムを提案するのが仕事でした。その金額は数十億円単位で、ひとつのお客様に対して営業活動をチームで1年くらいかけて行います。僕のチームは6名の編成でした。営業とエンジニアが3名ずつで、それぞれの課長・主任・担当が在籍していました。

30億円のシステムを受注。「何かが違うのかもしれない」と思い始めた

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――具体的にはどのような仕事を?

そのなかで僕は「営業の担当」という役割だったのですが、僕の感覚では、仕事の99%は事務処理と顧客と社内の調整業務です。エンジニアが考案したシステムの計画をもとに、公的機関の求める形式に合わせて書類を作成する。サーバーやメモリーなど各種の製品において、エンジニアから指示された通りに見積を算出する。もちろん誤字や「てにをは」は詳しくチェック。相手は公的機関ですから、ミスは許されません。1つの案件を獲得するまでに、数百枚単位の書類をつくって提出していました。その多くが言われたことをこなす作業です。新人にはそれ以上のことは求められませんでした。

最も大きな仕事では、30億円のシステムを受注しましたが、正直に言えば、自分には向いていないなと思ってしまいました。仕事に正確性は求められますが、そこまでの創造性は求められない。結果、誰がやっても同じ書類ができあがる。頑張っても、成長実感を感じにくい仕事の構造だったんだと思います。

システムの受注後も、構築→納入と業務が続きます。そのプロジェクトでは、クラウドではなくオンプレミスのサーバーを使っていたので、クレーン車での搬入現場に同席したりもしました。その様子をただ横で傍観しているだけで、「俺はここで何をやっているのだろう、、、」と疑問に思うこともありました。

努力しても自分の殻は破れなかった。あえて大企業から未開の地へ

――その状況を、自身の力で変えようと思ったことは?

プロジェクトの中での存在価値を少しでも出そうと、技術的な知識に触れたり、医療について勉強もしましたが、仕事で活かせるまでには至りませんでした。やはり長くやっているプロフェッショナルには、新人の付け焼き刃の知識では太刀打ちできません。

何か、自分なりに手応えが欲しかったのでしょう。小規模のプロジェクトでリーダーもやらせてもらったのですが、自分の殻を破ることはできませんでした。入社3年目になって、年次相応の成長ができていないと感じて、環境を変えることを決断したのです。

――そこで転職活動を始めたのですね。

転職活動の時に重視したことは、大きく2点です。会社と一緒に成長できる環境であること、創意工夫が求められる仕事ができること。そこでSaaS企業に絞って転職活動を行い、内定をいただいて迷ったのが、A社とChatworkです。A社は提示された条件が、Chatworkよりも良かったのですが、組織の完成度が高くて、逆に自分が入り込む余地が少ないように感じられました。一方で、当時のChatworkのセールスチームは立ち上がったばかり。決められたことを着実に遂行するのではなく、自分発の仕事で、会社と自分を成長させていける。そう確信して、Chatworkを選びました。

「入札ありき」の環境では見られなかった「自由な営業の世界」が広がっていた

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――Chatworkでの仕事は、どのように始まりましたか?

配属は、インサイドセールスチーム(SDR)です。資料請求を行ってくれたお客様に、Chatworkの法人契約を提案するための商談機会を設定する部隊で、まだ5〜6名程度の小さな組織でした。前職でも営業だったとは言え、書類を作成した経験くらいしか無かったので、最初は苦労しました。まず、法人相手に電話を掛ける、という意味が分からなかった(笑)。道ばたの知らない人に声を掛ける方がまだ楽で、初回のコールを行う際には腹痛が襲ってきて、3時間くらいその場で塞ぎ込んでいました。意気揚々と転職はしたものの、マイナスからのスタートでしたね。

――それは大変でしたね。。大企業とのカルチャーの違いもありますし。

ただ、次第にインサイドセールスの業務でも成果を残し、入社から2ヶ月後には、設定された商談に対して自分で提案を行う立場になりました。そしてほどなくして、ある先輩との出会いで「営業魂」に火がつくことになります。広島県の日用品や食品を扱う卸売業者のお客様だったのですが、大型受注のプロセスを真横で見ていました。オンライン越しの会話で商談がサクサクと決まっていくのを目の当たりにして、まるでレアルマドリードとFCバルセロナの試合を観ているようでした。先方の業務内容を完璧に理解して、組織図を見ながらChatworkの活用方法を流れるように提案していく。いや、お客様と一緒に楽しみながら、活用方法を編み出していました。

このような自由な営業手法は、前職では見たことがありません。公的機関のお客様が求めることに対して、いかに正確に、いかに安く応えるかが勝負でしたから。「入札ありき」の世界では見たことがない営業シーンに、衝撃を受けたのを覚えています。

1時間の会話の後、「田端さん、ウチの会社を助けてくれませんか」

――入社後、1年が経ちましたがいかがでしょうか?

2020年の年末に「半期で一番成長した社員」として表彰されました。入社前から年相応のスキルを付けたいと思っていたので、少しはその目標を達成できたのかも知れません。転機になったお客様は2社あります。

1社目は、車椅子などの介護用品のメーカーさんです。問い合わせをいただいたのは、Chatworkではなく別のサービスに興味を持っていたから。正直最初は、「Chatworkを使うと業務が改善される」「社内の情報共有に課題がある」とご認識をされていなかったのですが、話を聞くうちに社内コミュニケーションに大きな問題があることが分かってきた。6つの事業を展開している会社だったのですが、その中で収益の柱となる事業にフォーカスして、コミュニケーションの課題を丁寧に紐解いていきました。議事録を取りながら一緒に議論していって、1時間後には「これを全部解決したいから、田端さん、ウチのことを助けてくれませんか」と言っていただけました。

もう1社は、住宅メーカーです。その会社のある支店には、60名の方が勤務されていたのですが、全員にChatworkを使っていただくことになりました。「メールを見逃す社員が多い」という言葉から、課題を深掘りしていくことで、業務をミス無く回せる手法を提案。その実現のためにはChatworkが必要不可欠です、とお伝えすることで導入いただきました。

Chatworkを売ることがゴールではない。お客様の事業がスムーズに回ることを目指す

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――営業のコツは何かありますか?

業務の状況をヒアリングしながら、自分がそのお客様になりきって仮説を立てることを意識しています。Chatworkの人がChatworkをそのまま勧めてもお客様にとっては価値を感じられないことが多いです。事業や組織を理解してとことん相手の立場に立ちきることで、確度の高い仮説が生まれますし、お客様からも信頼していただける。「そのケースであれば、むしろChatworkではなく、メールを使った方がいいと思います」とお伝えすることもあります。Chatworkの導入よりも、お客様の事業がスムーズに回ること。それが僕の提供するべき価値だと思っていますので。

もうひとつ。最近気付いたのですが、お客様に元気な声で対応することが、思いのほか大切だなと。お客様にとって価値のあるご提案をするためには”ロジカルさ”は必要ですが、それだけではダメ。お客様とは電話やリモート会議でお話しするのですが、そこで暗くて理屈っぽい人が出てくると相手も楽しくないでしょう。笑顔で、姿勢を正してハキハキと話す。「25歳の若輩者ですので、色々と教えてください!」とまずは元気良く挨拶するようにしています。その根元には、「お客様から貴重な打ち合わせの時間をいただいているのであれば、そのお客様と会社にとって素晴らしい時間にしてほしい」という私の考え方があります。

30億円と500円。それぞれの受注に込められたものの違い

――前職の営業との違いは何でしょうか?

課題を一緒に紐解いていく。相手の立場になりきる。元気良く自分の素を出して接する。売るのではなく、事業の成功をゴールにする。そして、場合によっては自社の製品を勧めないこともある(笑)。このような自由かつクリエイティブな営業スタイルは、前職では経験したことがありませんでした。とにかく言われたとおりに書類を作成することが、スタートでありゴールであり全てでしたから。

確かにご契約の際の金額は、30億円から500円へと下がりました。ただ、営業としての価値や仕事のやりがいは、僕は金額では計れないと思っています。お客様に対して、自分の力でどれだけ貢献したのか、そしてどれだけ喜んでもらえたのか。貢献と喜び。それぞれの大きさが、自分にとってはやりがいになっています。

1年にわたって数百枚の書類を書いて受注した、30億円の発注通知よりも、1時間の会話でお客様と心を通じ合って、「じゃあ、田端さんを信じるよ」と使ってくれる500円の方が、僕にとってはありがたいんですよ。営業の喜び、そして仕事をする上での喜びを、ようやく感じられるようになりましたね。

何千人、何万人の働き方を、幸せにできる営業

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――入社2年目以降の目標は?

今月からユニットチームリーダーになりました。僕も含めて3人の小さなユニットなのですが、楽しくやっていますね。学生時代からチームで目標に向かって走るのが好きだったので。このチームの方針としては、それぞれの個性を活かしていくことを掲げました。自分らしく楽しく自由に営業して欲しいのです。型にはまった環境から新しいことは生まれませんし、お互いに学び合って成長することは難しいので。先ほどお話した、「明るく元気に対応する」というスタンスは、実際にそうしているメンバーから学んだもの。個性を出し合うことが学び合うことにつながるのです。

Chatwork全体で、セールスチームは30名規模にまで拡大しました。この1年間で5倍〜6倍に成長していますが、まだまだ組織としては未熟だと思っています。逆に言えば、より強い組織にしていける余地はたくさんある。自分のチームが成果を上げることで、組織全体にも貢献していきたいと思っています。

――中長期的には、何を目指して働きますか?

Chatworkという会社には、日本の中小企業向けのビジネスチャット市場で、圧倒的ナンバーワンになる、という明確なビジョンがあります。市場が急速に拡大している中で、その目標に向かってみんなで走って行けるのが、いま、僕がChatworkにいる大きな理由の1つです。

やっぱりビジョンを実現した後の世界を見てみたいじゃないですか。そのときには、自分が勧めることでChatworkを使っていただいている方が、何千人、何万人といるかもしれない。その皆さんが今よりも幸せに働いていれば、それ以上に嬉しいことはありません。